これは日本の政府開発援助(ODA)で中国北京の消防教育訓練センターに供与された「濃煙熱気訓練施設」内の安全管理システムです。この「濃煙熱気訓練施設」は火災現場の人命救助訓練用の施設であり、実際の火災現場を再現できるように煙発生炉、熱風発生装置が装備されている。 このため訓練中に事故のないように安全管理システムは下記の3系統から構成されている。
このシステムは無線を利用したもので、訓練者が身に付けたID送信機の電波を施設内に設置したID受信機が受信して、訓練者がそれぞれどの区画にいるか監視室のパーソナルコンピュータ画面に表示を行う、それぞれの区画の滞留時間を管理して警報を出し、訓練者の安全をはかる。
この装置は各区画にマイクロホン兼スピーカーが設置されており、主に訓練施設内で訓練中の音声のモニターを行うものです。必要に応じて監視室から訓練施設内の各区画または全区画に音声による指令をすることもできます。
このシステムは危険を感じた訓練隊員が訓練施設内の所定の壁面に設置されたワイヤースイッチを引くことにより近くの緊急脱出ドアが開き施設外に退避することができる。また監視室内の制御盤の操作スイッチを押すと指定の場所または全部の緊急脱出ドアを開放することができる。この緊急脱出ドアが開放されると同時にサイレンが鳴り、回転灯が動作を始め異常を知らせる。